布おむつのキホン(8/8)
布おむつのメリットとは?紙おむつと比較・検討
赤ちゃんの育児には欠かせないおむつ。いつもは「紙おむつ」を使いながらも「布おむつ」の利用を検討している方・迷われている方も多いと思います。
この記事では、布おむつのメリット・デメリットを、紙おむつと違いを比較しながら、詳しく検討していきます!ご自身の育児スタイルと照らし合わせながら、ぜひ参考にして下さい。
コンテンツ
布おむつと紙おむつ、どっちがいいの?
「わざわざ布おむつを使うメリットって何?」「布おむつと紙おむつ、どちらがいいの?」というのは、非常によく耳にする話題です。
実際の布おむつの良し悪しは「生活や育児のスタイルによって変わる」とはなってしまうのですが・・、布おむつのメリット・デメリットを詳しく比較して検討してみましょう。
布おむつのメリット
それでは早速、布おむつを使うメリットから見ていきます!
メリット1 繰り返し使えて経済的
布おむつは長く繰り返し使うほど、使い捨ての紙おむつに比べてコストパフォーマンスの良さが際立ってきます。
おむつはずれまでは個人差もありますので、「2年間の利用」で限定して、継続利用した場合で試算してみましょう。
※布おむつ自体の価格や、どのくらいの枚数を使用・用意するかで差が出そうですので、範囲をつけて計算します。
布おむつを2年間 → 約5.2万円〜16.2万円
必要なもの | コスト計算 | 2年間のコスト |
布おむつカバー | 1000円〜3000円 x 10枚 | 約1万円〜3万円 |
布おむつ | 200円〜800円 x 50枚 | 約1万円〜4万円 |
洗濯水道料 | 25円/日 x 2年 | 約1.8万円 |
おむつの洗剤 | 1000円〜3000円/月 x 2年 | 約2.4万円〜7.2万円 |
紙おむつを2年間 → 約14.6万円~21.9万円
必要なもの | コスト計算 | 2年間のコスト |
紙おむつ | 20〜30円 x 10枚/日 x 2年 | 約14.6万円〜21.9万円 |
紙おむつは使う期間や回数が増えるほど、どんどんコストが増えていきますね。
布おむつは、使い始めにある程度の枚数を買い揃える必要がありますので、最初の出費が多くなりますが、そのあとは洗濯洗剤と水道料だけ。
また布おむつは新生児からおむつはずれまでワンサイズで使えるため、サイズアウトで買い替える必要はありません。紙おむつを安い時に多めに購入したものの、使い切る前にサイズアウトしてしまった…なんて経験された方も多いのではないでしょうか。布おむつではこのような心配はありません。
布おむつは継続して利用すれば、紙おむつよりも家計に優しいことは、布おむつのメリットだと言えそうです。
※コストの計算について
布おむつカバーや布おむつは「どの製品を選ぶか」でコストに大きな差が付きやすいため、あくまでおおよその目安として計算しています。おむつカバーの種類、輪おむつ、成形おむつ、洗剤や洗い方によっても、トータルのコストに差がついてきます。また、おむつカバーはフリーサイズを購入した場合で計算しています。

布おむつなら下の子にも使える!
布おむつは、もし2人目、3人目が生まれれば、繰り返し使うことができます。
紙おむつは、使った分だけコストが増えていきます。もちろん傷み具合にもよりますが、布おむつなら新しく買い揃える必要がないことを考えると、紙おむつとのコスパの差はさらに広がりますね。
メリット2 赤ちゃんの体への優しさ
頻繁に交換が必要となる布おむつは面倒に思えるかもしれませんが、赤ちゃんの肌への優しさや、体への負担の少なさが布おむつの良さだと言えます。
布おむつは肌に優しいコットン
紙おむつの肌に触れる部分の生地は、ポリエステルなどの合成繊維。一方で布おむつはコットンなので、実際にさわってみれば、その差は歴然。つけ心地のよさはもちろん、肌への負担が少ないのが特徴です。
布おむつで体への負担も軽減
また、吸収性が高く数回分のおしっこがしっかり吸収でき、さらさらに保つことができることが紙おむつの魅力ですが、その性能に甘えて、ついおむつ替えを後回しにしてしまうことも・・・。
しかし、おしっこを吸収すると500g程になる紙おむつは、体重わずか数kgの赤ちゃんの腰にとってはかなりの重量。その重いおむつが赤ちゃんの腰にダメージをあたえているという事実が、アメリカの小児科医が発表した論文でも発表されました。大人であっても、腰に自分の体重の数分の1の重りをつけて生活することを想像すると、とてもつらいですよね。
メリット3 ごみが出ないから環境にも優しい
布おむつは洗って繰り返し使えるので、紙おむつと比べると、劇的にごみの量が少なくなります。
ずっしり重い、紙おむつのごみ出し…
おしっこを吸収すると500g程になる紙おむつのごみは、思った以上にかさばってしまうものです。毎日の使い終わった紙おむつだけで、ごみ袋がいっぱいになってしまうことも。
毎日ごみを出せる住まいならよいのですが、週2回と決まっている燃えるごみの日の朝には、ごみ袋におむつがたまってずっしり…。
また、紙おむつのごみは非常に臭います。
SDGsへおのずと取り組める・環境にやさしい布おむつ
ごみとして収集された後も、紙おむつは水分をたくさん含んでいるため、地域のごみ焼却炉の温度を下げてしまい、より多くの焼却コストがかかるようになります。
また、紙おむつを燃やすことで排出する二酸化炭素の量は、年間21万トンにものぼり、これは植物が吸収できる二酸化炭素の量で換算すると、なんと1500万本の杉の木が必要になるという報告※もあります。
紙おむつの代わりに布おむつを使うことで、環境にも配慮できるんですね。
※参考記事:
- 紙おむつのごみ問題で環境が悪化?紙おむつが与える影響とSDGsの関係 (SDGs Media)
メリット4トイレトレーニングがスムーズに
布おむつを利用していると、トイレトレーニングがスムーズになると言われています。
排泄のたび交換する布おむつ
紙おむつはおしっこやうんちをしてもサラサラな状態を保つように作られているので、赤ちゃんが不快感を感じにくい構造になっています。
一方で、布おむつは一度おしっこをすれば、量にかかわらず濡れっぱなしになりますので、赤ちゃんもすぐに不快感を感じますし、不衛生なままにしておくと、おむつかぶれの原因にも。
排泄のたびにおむつ替えをする必要がある布おむつですが、赤ちゃんと関わる頻度が必然的に高くなるので、子どもとのスキンシップを図りやすいアイテムだと言われています。
トイレのタイミングがわかる、教えてくれる
こうして布おむつ育児をしていると、おしっこしているな、おしっこしたい頃だなーとわかるようになってきたり、うんちはほぼ100%していることがわかるようになる方も多いようです。排泄のタイミングがなんとなく事前にわかったり、赤ちゃんから排泄の前に教えてくれるようになると、トイレトレーニングの開始が格段にスムーズになるはずです。
紙おむつ育児だったら気づかなかったであろう、この微妙な赤ちゃんのサインに気づけることも、布おむつ育児の魅力の一つ。最終的なおむつはずれも、布おむつのほうが早くなるケースも多いようです。(※個人差があります)
メリット5 布おむつは「なくならない」ので非常時にも◎
少しでも布おむつにチャレンジしておく事で、紙おむつを買い忘れ「おむつを切らしてしまう」不安から解放され、余分な買いだめをする事なく過ごす事ができる点もメリットのひとつ。
このことは、大きな災害などの非日常が訪れた際の備えにもなります。実際に、当WEBサイトが販売する「Rinenna Baby 布おむつ」の誕生のきっかけになったのが、2011年3月11日の震災でした。
Rinenna Baby 布おむつのはじまりについては、下記の記事に詳しくまとめましたので、ぜひご一読下さい:
メリット6 おしゃれで可愛い布おむつカバー
我が子の布おむつ姿がとにかく可愛い!我が子のモコモコ布おむつ姿はホントたまりません!親バカ丸出しで 思わず写真を撮り回ってしまいます。笑
紙おむつにはないおしゃれさ・楽しさは布おむつのメリットです。

Rinenna Babyの布おむつ
Rinenna Babyの布おむつカバーは 他にはない自然染色の優しい色合い。その日の気分に合わせて 服と同じように布おむつカバーの色を選ぶのも楽しみのひとつです。
番外編 マンガでわかる、布おむつのメリット
布おむつのメリットについて、わかりやすくマンガにしました!
ぜひこちらも見てみてくださいね:
布おむつのデメリット
さて、布おむつの主なデメリットとなるのはやはり、紙おむつと比べた場合の手間の多さです。
デメリット1 布おむつ交換の手間とその頻度
布おむつはうんち・おしっこのたびに交換する必要がありますので、数回分まで吸収する紙おむつと比べて、おむつ交換の頻度は高くなります。
紙おむつはドライな吸収体が使われていますので、おしっこをしてもさらっとした状態をキープできるようになっています。量によっては数回分のおしっこも吸収できてしまいますので、おむつ交換の回数も少なくてすんでしまいます。(それが良いか悪いかは別の問題ですが…)
デメリット2 布おむつの洗濯の手間
布おむつは洗濯が必須。特に輪おむつは縦に長いため、洗濯機の中で絡まってしまうことも…。
一度は布おむつを使ってみたものの、やっぱりこの洗濯が大変で、紙おむつに戻る方もいらっしゃるようです。
布おむつには、交換・洗濯の手間の多さというデメリットがあげられる一方で、「どのみち毎日洗濯はしている」「慣れてしまえば気にならない」という意見も聞こえてきます。やはり、ママ自身の生活スタイルや、感じ方によるところもあるようです。
手間を減らして、布おむつのメリットを最大化するコツ
さて、ここまで見てきたように、メリットも多い布おむつですが、どうしても「手間」というデメリットがハードルになります。
Rinenna Baby から、布おむつの「手間」をできるだけ抑えてメリットを最大化するコツをいくつかご紹介します。
コツ1布おむつの洗濯はバケツにつけおき
多くの布おむつユーザーが実践していて、Rinenna もオススメの布おむつの洗い方は「バケツにつけ置き」スタイル。やることは、その日に使い終わった布おむつをバケツに洗剤と一緒につけ置きして、翌朝にまとめて洗濯機に入れるだけ。
つけ置きバケツを用意しておくことで、布おむつ交換時の手間が減るだけでなく、汚れも落ちやすくなります。
この簡単な布おむつの洗濯方法の詳細を、記事にまとめました:
コツ2成形タイプの布おむつの利用
布おむつには、「輪おむつ」と「成形おむつ」があります。使いやすさ、漏れにくさなど、どちらが赤ちゃんに合うかは異なってきますが、「とにかく手間を減らしたい!」というママには、だんぜん成形おむつがおすすめです。
成形タイプの布おむつなら・・・
- 洗濯中に絡まる心配なし!
- 干すときにしわをのばす手間もなし!
- 乾いてからおり畳む必要もなし!
- 収納も、(輪おむつとくらべて)かさばらない
吸水性が高い、Rinenna Baby のプレミアムコットンの成形おむつも、ぜひご検討下さいね
コツ3布おむつと紙おむつを併用する
布おむつを使い始めても、紙おむつを使ってはいけないわけではありません。生活スタイルに楽に取り入れられるよう、布おむつと紙おむつの併用をオススメします。
昼は布おむつ、夜は紙おむつを
夜はとにかく眠い…。暗くて眠気まなこのまま布おむつを交換していると、もうわけがわからなくなってきます。
夜中は布おむつ交換の他に、授乳や夜泣きもあり、一日も休みがなく、出産直後でしたら身体も痛いですし、本当に大変。そんなときは、気楽に、夜は紙おむつを使ってしまえばOKなのです。
お家は布おむつ、外出時は紙おむつ
また外出時も、布おむつを持ち歩くのは、かさばるし交換も大変。布おむつは外出向きではありませんので、紙おむつを持っていったほうが楽ですよね。
忙しい時、体調の悪い時は紙おむつ
体調が悪かったり、忙しかったり、「今は手間をかけたくない」と感じたときは、迷わず紙おむつを。無理せず続けられる事が大切です。
何より 無理せず、ご自身が「これならできる」という範囲から布おむつを始めるのがオススメです。
布おむつのメリットを上手に取り入れ、楽しく育児を!
最後になりますが、布おむつの魅力として、何より、布おむつで「育児が楽しい」と感じられる事は大事なポイントです。
その分の、若干の手間の多さはハードルとなりますが、使い分けや生活スタイルににあわせて、バランスよく取り入れられるといいですね!
気負わず、上手に布おむつを取り入れて、育児を楽しみましょう!