洗濯研究家・クリーニング師の平島利恵です。四児の母として日々の洗濯に向き合いながら、家庭で実践しやすい洗濯のコツをお伝えしています。
雨続きで湿度の高い梅雨のお洗濯は、「なかなか乾かない」「生乾き臭」など、悩みが尽きませんよね。洗濯物が乾くには①湿度②温度③風通しの3条件が必要ですが、梅雨は湿度が高く水分が蒸発しにくいため、乾燥に時間がかかり、室内干しによる生乾き臭も発生しやすくなります。今回は、梅雨の「部屋干し臭の原因と対策」と「早く乾かす部屋干しのコツ」を解説します。
生乾き臭の発生は約5時間後|原因はモラクセラ菌

梅雨の生乾き臭の原因は、洗濯物に残った「モラクセラ菌」という雑菌の繁殖です。モラクセラ菌は温度・湿度が高い場所で繁殖し、その際に発生するのが、あの部屋干し臭です。
梅雨は湿度が高く、洗濯物が湿った状態が長く続くため、菌が繁殖しやすくなります。部屋干しの際は①風通しの良い場所で②湿度を下げながら③短時間で乾かして雑菌の繁殖を抑えましょう。5時間以内に乾かすと、部屋干し臭を予防できると言われています。
梅雨でも洗濯物を早く乾かす部屋干しのコツ
① 換気や除湿機で湿度を下げる

梅雨は室内の湿度も高くなります。換気や除湿機、エアコンの除湿機能を使い、部屋の湿度を下げながら部屋干ししましょう。
② 洗濯物の間隔をあけて、ゆったり干す

洗濯物が風に触れる面積を増やすことが大切。洗濯物同士の間隔はこぶし1つ分あけ、ゆったり干して風の通り道を作りましょう。
③ 空気の流れがある場所に干す

日が当たる窓辺は乾きそうに思えますが、実は窓際はNG。窓の近くは湿気が溜まりやすく、カーテンにカビが生えていることもあります。部屋の真ん中やエアコンの下など、空気の流れがある場所に干しましょう。換気扇のある浴室もおすすめです。
④ 洗濯物をアーチ型に干す
タオルなど長いものを外側に、靴下など短いものを内側にしてアーチ状に干すと、風の通り道ができて乾きやすくなります。
⑤ 扇風機やサーキュレーターで風を起こす

湿った空気が滞留しないよう、エアコンの風やサーキュレーターで室内の空気を循環させます。エアコンとサーキュレーターを併用するときは、サーキュレーターをエアコンの正面に並列に並べ、下から風を当てると効率的です。
住宅の年代別|早く乾く意外な干し場所
2003年以降の住宅:2003年の建築基準法改正で、すべての住宅に24時間換気システムの設置が義務付けられました。エアコンのあるリビングに一日中干すのが気になる方は、換気システムのある部屋や換気扇のある浴室に干すのがおすすめ。浴室は換気扇がついて風通しが良く、浴室乾燥機があればぜひ活用を。浴室が使えない場合は、エアコンの前など風通しの良い場所で、除湿機能を使って湿度を下げましょう。
2003年以前の住宅:24時間換気システムがない場合は、エアコンのある部屋で部屋干しを。リビングが気になる方は、換気扇のある浴室(浴室乾燥機能があれば活用)もおすすめです。
梅雨の生乾き臭は「洗い方」で根本から防ぐ
干し方の工夫と同じくらい大切なのが、そもそも洗濯物に雑菌・汚れを残さないこと。生乾き臭の原因菌は、皮脂や汗の汚れをエサに繁殖します。汚れをしっかり落とせば、菌が増える土台をなくせます。
洗剤で、ニオイの元から落とす
生乾き臭が気になるなら、皮脂・汗のタンパク質汚れに強い洗剤でしっかり洗うのが根本対策。Rinennaはタンパク質分解酵素を配合し、ニオイの元になる汚れを繊維の奥から落とします。お湯(40℃前後)でのつけ置きなら、蓄積した汚れ・ニオイもリセットできます。汚れ落ち・脱臭力は#1も#2も同じで、違いは蛍光剤と香り。白物は#2、色柄・淡色は#1を選んでください。
清潔な洗濯は、清潔な洗濯槽から|月1回の槽洗浄
生乾き臭の原因菌・黒カビは、洗濯槽の裏に潜んでいます。どんなに丁寧に洗っても、早く乾かしても、洗濯槽が汚れていては雑菌を減らせず、部屋干し臭も防げません。洗濯槽は月に一度、専用クリーナーで掃除する習慣をつけましょう。
洗濯槽クリーナーの使い方
洗濯槽洗いコースがある洗濯機:クリーナーを入れてボタンを押すだけでOK。
コースがない洗濯機:高水位で水をため、クリーナーを入れて回します。「洗い」で数分洗った後、停止ボタンを押し、7〜8時間ほど放置してから再度スタート。「すすぎ」は2回以上に設定しましょう。
梅雨の洗濯、ニオイを防ぐその他のコツ
洗濯物を詰め込みすぎない(8分目まで)
洗濯機に入れる洗濯物は、縦型なら洗濯槽の8分目まで、ドラム式なら5〜7割まで。詰め込みすぎるときちんと洗えず雑菌が残り、ニオイの原因になります。
脱水時間を長めにして水分をしっかり切る
梅雨は特に脱水がポイント。しっかり水分を切って早く乾くようにしましょう。ただし脱水が長いとシワがつきやすくなるので、おしゃれ着は注意。柔軟剤を使うとシワを防ぎ、洗剤だけで洗うより早く乾きやすくなります。
洗濯物は放置せず、すぐ干す/乾きやすい干し方
洗濯が終わったらすぐに洗濯槽から出して干します。洗濯バサミ付きのピンチハンガーがおすすめ。ズボンは輪っかにして空気の通り道を作ります。Yシャツなどは、乾きにくい脇にあらかじめアイロンをかけておくのも効果的。下からサーキュレーターの風を当て、除湿と併せて活用しましょう。
洗濯物を洗濯槽に溜め込まない
汚れは時間とともに酸化して繊維に固着し、取れづらいシミ・ニオイになります。脱いだ後はなるべく早く洗うのがおすすめ。洗濯槽は洗濯カゴではありません。脱いだ服を洗濯槽に溜めるのはやめ、風通しの良い洗濯カゴで保管し、濡れたものは乾かしながら保管しましょう。
柔軟剤の正しい使い方|早く乾かす&香害に注意
柔軟剤を使うとシワを防ぎ、洗剤だけより早く乾きやすくなります。ただしニオイを隠すために柔軟剤を多めに入れるのは絶対NG。多すぎる柔軟剤は洗濯槽の黒カビを増やす原因になります。室内干しは香りが残りやすく、自分には心地よい香りが他人には香害になることも。
柔軟剤を使うときは ── ①汚れをしっかり落としてから使う(汚れが残ったまま使うと黒ずみの原因。すすぎ2回以上で)、②規定量を計量する(入れすぎは洗濯物・洗濯槽に蓄積)、③強すぎる香りに注意(周りへの配慮を)。香りが苦手な方は無香料の柔軟剤を選びましょう。
まとめ|梅雨の部屋干しを快適に
- 生乾き臭の原因はモラクセラ菌。5時間以内に乾かして予防
- 早く乾かす:湿度を下げる・間隔をあける・空気の流れる場所・アーチ干し・風を当てる
- 窓際はNG。部屋の真ん中・エアコンの下・換気扇のある浴室へ
- 根本対策は洗剤で菌・汚れを元から落とす(白物#2/色柄淡色#1)
- 清潔な洗濯は月1回の洗濯槽洗浄(#3)から
- 柔軟剤は入れすぎNG・規定量で。香りが苦手なら無香料のNo.9









