一人暮らしで洗濯物が少ないから、共働きで平日は忙しいなど、週末にまとめ洗いする家庭も多いのではないでしょうか。
ですが、洗濯物を長時間放置することには多くのデメリットが存在します。
今回は週末などに洗濯物をまとめて洗う際の注意点とその改善策を、4児のママであり、洗濯研究家の平島利恵がご紹介します。
汚れた洗濯物、溜め置き時間で雑菌が大繁殖!
溜め置きの洗濯物から嫌なニオイ!その原因は?
溜めた洗濯物や洗濯カゴ、洗濯機から嫌なニオイがする、洗ったのにニオイが取れないなど経験したことはありませんか?そのニオイは雑菌とカビが原因かもしれません。汚れた洗濯物を放置すると「モラクセラ菌」という雑菌が繁殖するのです。
モラクセラ菌は洗濯物に残る皮脂やタンパク質、水分をエサとしてフンのようなものを出し、これが洗濯物の嫌なニオイの原因となります。
また、洗濯物を放置するとカビの発生の原因にも。
カビは湿度60%以上、水分や湿気が溜まりやすい場所を好み、たんぱく質や脂肪を栄養にして繁殖します。
そのため溜めた洗濯物はカビにとって最適な環境なのです。
雑菌を繁殖させない洗濯物の溜め置きの工夫
洗濯物を週末にまとめて洗う場合、洗うまでの洗濯物の保管の仕方で雑菌とカビが大繁殖することも!雑菌を繁殖させない洗濯物の保管の仕方をご紹介します。洗濯カゴは通気性が良く、風通しの良い場所に置く
洗濯カゴはメッシュタイプまたは側面に穴が開いているカゴがおすすめ。洗濯物置き場は湿気が溜まりやすいので、換気ができる場所に置いておくのが◎
洗濯カゴにつめこみすぎない
洗濯カゴに大量の洗濯物が入ると、通気性が悪くなり湿気が溜まりやすくなるので要注意。洗濯物の量が多くなる場合は、洗濯カゴを2つ用意するなど工夫しましょう。
汚れた洗濯物と濡れた洗濯物は別のカゴに入れる
皮脂やたんぱく質汚れがついた洗濯物と湿気を多く含む洗濯物が同じ場所にあれば、雑菌とカビの温床に。濡れた洗濯物をすぐに洗濯できない場合は、干して乾かしてから洗濯カゴへいれることをおすすめします。
洗濯槽の中に洗濯物を溜めない
洗濯物を洗濯カゴではなく、洗濯槽に入れて保管する方もいらっしゃるかと思いますが、これは絶対にNGです!洗濯槽の裏側は水分や、カビの大好物である石けんカスが溜まりやすく、そこへ汚れた衣類を入れるとカビや雑菌が洗濯槽と衣類に大繁殖してしまいます。洗濯物を洗濯槽に入れるのは洗う直前にしてください。
週末まとめ洗い|清潔な洗い上がりと時短を叶える洗濯アイディア
まとめ洗いで清潔に洗い上げるために守りたい洗濯の基本
まとめ洗いはお急ぎモードはNG
洗濯の週末まとめ洗いの場合、時短のためにお急ぎモードを選びがちですが、お急ぎモードはおすすめしません。お急ぎモードはすすぎと脱水を1回ずつ減らすことで時短・節水・節電になりますが、これは汚れた水を入れ替えて洗い流す回数が少なくなるということ。
つまり、雑菌や汚れ、汚れた洗浄液を洗い流しきれず、汚れやニオイが衣類に残ってしまい、洗濯し直しになることも。
1度の洗濯で確実に清潔に洗い上げる事が、時短・節約への一番の近道です。
すすぎは必ず2回以上に設定してくださいね。
洗濯の前準備が重要
忙しいからと前準備を怠ると大変なことになるかもしれません。洗いあがった洗濯物がティッシュまみれだった、色移りしていたなど、週末のまとめ洗いのチャンスに洗濯を失敗してしまったら疲れがどっと出てしまいそう・・
洗濯前にチェックすること
- ポケットの中身を確認する
- 色物と白物を分ける
- 装飾品付きやデリケートな生地はネットに入れる
- ファスナー付きは閉める
洗濯物の臭いを防ぐために洗濯機のお手入れは定期的に
洗濯機を使わない間に、洗濯槽の裏側にカビがびっしり…なんてことも。洗濯機を使わない時も、蓋や扉を開けて洗濯槽内をしっかり換気・乾燥させる事を忘れずに。
また、平日洗濯をしない時間を使って、月に一度は洗濯槽洗浄を習慣化するのがおすすめです。
洗濯したのに洗い上りに嫌なニオイがする原因はそもそも洗濯槽の汚れかもしれません。
溜めた洗濯物をきれいに洗い上げる!まとめ洗いのポイント
まとめ洗いのポイント①洗濯機に洗濯物を詰め込み過ぎない
洗濯物の量が多いと洗濯機が回らず、洗浄力が落ちてしまいます。縦型洗濯機の場合は、洗濯槽の7~8割程度、ドラム式洗濯機の場合は上部にこぶし2つ分程の余裕を持たせて、洗濯物を入れましょう。
洗濯物の量が多い場合は、無理に詰め込まず、洗濯機を2回まわすようにすることで洗い上りも変わります。
まとめ洗い派におすすめの洗剤は?
まとめ洗いにおすすめはアルカリ性の粉末洗剤。液体に比べ洗浄力が高く、皮脂や食べ残しなどを落とすのに最適です。
まとめ洗いのポイント②汚れやニオイがひどい洗濯物はお湯&つけ置きが正解
汚れが落ちにくかったり生地を傷めたりする原因となるので、汚れ具合や色物など種類を分けてから洗濯しましょう。汚れやニオイが気になる洗濯物は洗濯機へ入れる前に40℃以上のお湯でつけ置きすると、皮脂汚れなどが浮き出しやすくなります。
その際、タンパク質を分解する「酵素」を含むRinenna(リネンナ)の粉末洗剤を使うとより高い効果を得られます。
まとめ洗いの洗濯物をきれいに、かつ効率良く回すポイント
つけ置きしている間に1回目洗濯 洗濯が終わったらつけ置きした物を洗濯 1回目の洗濯を干す タオル類は衣類と比べて体積が大きくなり、ドラム式の場合洗浄効果が落ちやすくなります。また汚れやニオイが繊維の奥に入りやすいので、タオル類は分けて洗うのがおすすめ。
まとめ洗いを乾かす時間をぐっと短縮!時短アイディア&便利グッズ
洗濯物を早く乾かすためのポイント
外・室内干し共に大切なのは風通しを良くすることです。部屋干しの場合、窓際ではなく部屋の中央がおすすめ。
また洗濯物同士が重ならないように、少なくともこぶし1つ分の間隔を開けて干すことも重要です。
厚手の物は裏返し、フード付きは専用ハンガーまたは洗濯ばさみで竿に持ち上げてに干すと乾きやすくなります。
時短便利グッズ
風通しを良くするために、サーキュレーターや扇風機を活用するのも有効です。その際、厚みのあるハンガーを使用するとさらに風通しが良くなります。
ほかにも、床に新聞紙を敷いたり重曹や炭を置いたり、除湿機を使用すると湿気を吸い取り時短になります。
部屋干しの場所が確保できない場合は、エアコンの真下に取り付けるエアコンハンガーがおすすめ。
邪魔にならず、エアコンの風で洗濯物も乾きやすくなりますよ。