4児の母で洗濯研究家の平島 利恵です。お気に入りの服の襟袖が、気づかぬ間に黄ばんで変色してしまったことはありませんか?これは実は、身体から出る汗・皮脂の汚れの酸化が原因なんです。今回は、大切な服の黄ばみを防ぐための正しいお手入れ方法を解説します。
汗染みの種類と原因を知って撃退!
汗により衣類が黄ばんでしまう原因は、衣服についた汚れと酸素が化学反応を起こし、酸化するためです。これは、半分に切ったリンゴが時間とともに変色してしまうのと同じ原理です。
酸化(黄ばみ)を抑えるためには、この化学反応を抑えなくてはいけません。
でも、空気中から酸素は取り除けませんよね?
黄ばみを予防するためには、衣類についた汚れを酸化する前にしっかり落とすことが重要です。
黄ばみの正体:身体から出るよごれはシミ汚れと違う
洋服の表面には、ホコリ・チリ・食べこぼしやメイクなどの汚れが付着しますが、内側には汗・皮脂・角質など、身体から出る汚れが付着します。
メイクや食べこぼしのシミは、ついた時にすぐ「汚してしまった」と気づくことができますが、皮脂・角質などの汚れは目には見ないため、汚れてがついていることにも、洗濯で落とせていないことにも気づきにくい汚れです。
汗は時間とともに蒸発し、濡れていた衣類は乾きますが、汗に含まれる成分は衣類に残り、蓄積しています。残った汗の成分にホコリや角質などの汚れが付着する前に、汗をかいた服は早めに洗うことが大切です。
衣類の素材と汗染みの関係
人が汗をかくのは、かいた汗が蒸発することで体温調整するためです。
「蒸発する」という汗の性質を生かし、汗をかく夏場は「吸湿性」「吸水性」の機能が備わった衣類が多く発売されます。
これらの速乾性衣類は主にポリエステルで出来ており、汗をかいても乾きやすく、汗染みができにくい素材です。
一方で、汗をよく吸う綿は着心地がよく、肌にも優しいですが、乾くまでに時間がかかるため、汗染みになりやすい素材です。
柔軟剤で汗ニオイをごまかすのはNG
汗のニオイが気になるとき、香りが長続きするものや消臭効果のある柔軟剤を多めに入れ、臭いを予防する方もいらっしゃると思います。
でも、柔軟剤の使い過ぎには注意が必要です。
柔軟剤は吸水性を下げる
速乾素材の洗濯表示を見ると、「柔軟剤の使用を控える」と書かれているものが多くみられます。これは、柔軟剤が繊維をコーティングすることで、汗などの水分の吸水性が下がるためです。
衣類が汗を吸わないと、肌が汗で濡れた状態が続きます。
これは、不快なだけでなく、皮膚の常在菌の再繁殖を招き、嫌なニオイの原因にもなります。
柔軟剤で汚れは落とせない
消臭を謳う柔軟剤も多く市販されていますが、洗剤をシャンプーに例えると、柔軟剤はコンディショナーの役割です。
頭皮の汚れをコンディショナーでは落とせないように、衣類についた汗の汚れを落とすのは洗剤の役割です。柔軟剤で一時的に消臭をすることはできますが、ニオイの元となる、”酸化した汚れ”そのものを落とすことはできません。
強すぎる香りは香害に柔軟剤を規定量以上入れると、香りが強くなりすぎ、周りの方にとって香害となることも。臭いの予防として柔軟剤を規定量以上使うのは、絶対にやめましょう。 |
簡単にできる汗染みの落とし方
食器用中性洗剤を使用して汗染みを落とす方法
衣類には、汗だけ出なく皮脂・角質・アカなどの汚れも付着します。
汗そのものは99%以上が水分なので、水洗いでも落とすことができますが、皮脂や角質の汚れは水で洗うだけでは落としにくい汚れです。
油汚れに強い中性洗剤を使って汚れを落とし、黄ばみを予防しましょう。
用意するもの
- 台所用中性洗剤
- ゴム手袋
汗染み部分に直接塗布し、揉み洗い
首元・脇下など汗染みがある場所に、洗剤を塗布し、優しく揉み洗いします。
洗剤を洗い流し、通常の洗濯を行う
洗濯機で洗う際、詰め込みすぎには注意しましょう。衣類量は縦型で洗濯槽の8割まで、ドラム式で5~7割まで減らします。
すすぎは必ず2回以上で、汚れをしっかりすすぎましょう。
クレンジングオイルを使用して汗染みを落とす方法
メイクなどの油性汚れを落とすクレンジングオイルにも、皮脂を落とす効果があります。
用意するもの
- クレンジングオイル
クレンジングオイルを塗り込み、揉み洗い
首元・脇下など汗染みがある場所に、クレンジングオイルを塗布し、優しく揉み洗いします。
ぬるま湯で洗い流す
軽く洗い流したら、洗濯機にかけます。
洗濯機にかける際、衣類量は縦型で洗濯槽の8割まで、ドラム式で5~7割まで減らします。
すすぎは必ず2回以上で、汚れをしっかりすすぎましょう。
頑固な汗染みを落とす方法
洋服には汗以外に皮脂などの汚れも付着しますが、皮脂は水では溶けにくく、洗濯機で洗うだけでは残ってしまうことがあります。
これらの汚れを落とす時は、お湯を使い、繊維の奥に染み込んだ汚れを溶かし出しましょう!
酸素系漂白剤のつけ置き洗いで汗染みを落とす方法
用意するもの
- 酸素系漂白剤
- ゴム手袋
50℃~60℃のぬるま湯に酸素系漂白剤を溶かす
酸素系漂白剤を、熱めのお湯によく溶かします。
(酸素系漂白剤は、水で使用してもほとんど効果がありません)
※特に小さなお子様がいるご家庭は、火傷に注意しましょう。
汗染み部分を30分~1時間ほどつけ置き
汚れが気になる衣類を、酸素系漂白剤にしっかり沈めてつけ置きします。
通常通り洗濯する
洗濯機にかける際、衣類量は縦型で洗濯槽の8割まで、ドラム式で5~7割まで減らし、よく洗います。
すすぎは必ず2回以上で、汚れをしっかりすすぎましょう。
※敏感肌、乾燥肌、アトピー肌の方はすすぎ3回以上がおすすめです。
塩素系漂白剤の使用には注意!白シャツの汗染みを落とそうと、塩素系漂白剤を使用する際は注意が必要です。 |
Rinennaなら汗染みも臭いもすっきりごっそり落とす!
Rinennaは、身体から出るタンパク質汚れにフォーカスした洗剤です。
皮脂・汗などの落としにくい汚れを、つけ置きだけで簡単に落とせるよう、たんぱく質分解酵素配合し、黄ばみだけでなく、臭いの元となる汚れも落とします。
40℃ほどのお風呂のお湯と同じくらいの温度でつけ置きでき、汚れをしっかり落とせるので、小さなお子様がいるご家庭でも安心です。
擦り洗い・もみ洗いという家事の手間をなくし、衣類にも優しいお手入れを始めませんか?
用意するもの
- Rinenna#1またはRinenna#2
- ゴム手袋
40℃~42℃くらいのお湯にRinenna#1またはRinenna#2 を溶かす
お風呂の温度ほどのお湯に、洗剤をしっかり溶かします。
汗染み部分を30分~1時間ほどつけ置きをする
汚れがしっかり洗剤に浸かるよう、沈めます。
通常通り洗濯する
洗濯機にかける際はお持ちの洗剤をプラスし、衣類量は縦型で洗濯槽の8割まで、ドラム式で5~7割まで減らします。
すすぎは必ず2回以上で、汚れをしっかりすすぎましょう。
※敏感肌、乾燥肌、アトピー肌の方はすすぎ3回以上がおすすめです。
Rinenna#1とRinenna#2の違いは?Rinenna#1・Rinenna#2の洗浄力に違いはありません。 Rinenna#1は赤ちゃんや女性が身につける衣類の汚れを想定し、蛍光剤不使用で生成(きなり)のお洋服にもお使いいただけます。 Rinenna#2は大人・男性向けにYシャツ・ユニフォームなどの汚れを想定し、加齢臭や汗臭などのニオイをごっそり落とせるよう、成分を配合しています。微量ですが蛍光剤を配合し、パキッと白く仕上がります。 |
シミになる前に!汗染み対策
かいた汗が酸化し、黄ばみになる前に、エリ・脇の下など、汗が染み込みやすい場所は、洗濯前の前処理で洗浄効果を高めましょう!
素材別の汗染みの落とし方
デリケート素材(シルク、ウール)の汗染みの落とし方
RINENNA Pro #ZEROをたっぷり塗布し、繊維の奥まで染み込ませます。洗濯表示に合わせ、手洗いまたは洗濯機のデリケートコースで洗いましょう。
ZEROは超濃縮洗剤なので、すすぎは必ず3回以上で、汚れと洗浄成分をしっかりすすぎましょう。
※敏感肌、乾燥肌、アトピー肌の方はすすぎ4回以上がおすすめです。
コットン素材の衣類の汗染みの落とし方
#ZEROまたは中性洗剤を塗布し、繊維の奥に洗剤が染み込むよう、ブラシでトントンと叩きます。その後、洗濯機にかけます。
洗濯機にかける際、衣類量は縦型で洗濯槽の8割まで、ドラム式で5~7割まで減らします。
ZEROを使用した場合、すすぎは必ず3回以上で、汚れをしっかりすすぎましょう。
※敏感肌、乾燥肌、アトピー肌の方はすすぎ4回以上がおすすめです。
#ZEROなら10倍希釈で汗染みを予防!
|
汗染みを防ぐための日常ケア
インナー・脇汗パッドや制汗剤の活用で予防
汗染みを防ぐためには、インナーを着用し、衣類に直接肌が触れないよう、汗がつかないよう心がけましょう。
汗をかきやすい脇は、脇汗パッドや制汗剤を使用するのも◎
ただし、衣類を着用したままスプレーをすると、制汗スプレーに含まれる細かいパウダーが繊維の奥に入り込み、黄ばんでしまう恐れがあります。
スプレーが付着した箇所は、洗濯前に洗剤をつけもみ洗いしましょう。
こまめな洗濯の重要性
汗の汚れは、酸化する前に洗濯をすることが大切です。
汗をよくかく夏場はこまめに洗濯し、一回当たりの衣類量を減らすと、汚れ落ちの効果も高まります。
汗をかいた服を翌朝まで洗えないときは、干して乾かしながら保管し、嫌なニオイを予防しましょう。
汗染みが残らないようにしまい洗いを徹底
着用した服も、着用しなかった服も、夏の終わりの衣替え前に必ずしまい洗いをしましょう。
汗の汚れが残ったまま、翌シーズンまで長期保管をすると、酸化により黄ばみとなってしまいます。汗を沢山かいた服はRinennaでつけ置き洗いをしてから 衣替えするのが◎
枚数が多い場合は、Rinennaを使って、洗濯機で温水洗いをしましょう。
簡単な温水洗いの手順
温水洗い機能がない洗濯機でも、お風呂のお湯取りホースを使えば、簡単に温水洗いができます。
※お風呂の残り湯には雑菌が含まれるため、洗濯には使用しないでください。
自分で汗染みを落としきれない時は
プロのクリーニングサービスの利用
汗染みが酷い時や、デリケートな素材、大切な洋服は、クリーニング店で相談しましょう。
ドライクリーニングでは汗染みを落とすことがでいないので、クリーニング店では、汗抜き加工をしましょう。
まとめ
今回は、汗染みや黄ばみの原因とその対策について詳しく解説しました。
汗や皮脂の汚れが衣類に蓄積すると、空気により汚れが酸化し、黄ばみが発生します。これを防ぐためには、汚れを蓄積させず、しっかりと落とすことが重要です。
洗濯時の洗剤の選び・衣類量・すすぎ回数がポイントとなります。
汗染みは、たんぱく質汚れに特化したRinenna#1・Rinenna#2でつけ置き洗いし、手間をかけずに黄ばみをしっかり落としましょう。
汗染みの予防には、ZEROを使った前処理と、こまめで清潔な洗濯を心がけましょう。
正しいお手入れで、お気に入りの洋服を来シーズンも綺麗に着ましょう!