洗濯研究家・クリーニング師の平島利恵です。四児の母として日々の洗濯に向き合いながら、家庭で実践しやすい洗濯のコツをお伝えしています。
冬に大活躍のダウンジャケット。暖かいあまり毎日のように着ていると、袖口や身頃の汚れが目立ったり、汗のニオイが染み付いたり…知らないうちに汚れが蓄積されています。特に子どものダウンは、公園での泥汚れや食べこぼしのシミがつきもの。実はダウンジャケットって、お家で洗えるんです。クリーニング屋さん直伝のホームクリーニング方法を、4児の母・洗濯研究家の平島利恵がご紹介します。
まず確認|自宅で洗える?プロに任せる?
① 洗濯表示を確認する

ダウンジャケットはデリケートなので、必ず洗濯表示を確認します。「洗濯機マーク」や「手洗いできるマーク」があれば自宅でお洗濯が可能。「手洗い不可マーク」がついていれば、自宅での洗濯は諦めてクリーニング屋さんに出しましょう。
② 生地を確認する

表地がナイロン・ポリエステルであれば、ホームクリーニング可能です。ウールやレザーのダウンジャケットは家庭で洗うのは諦めて、潔くクリーニングに出しましょう。
ダウンには中性のおしゃれ着洗剤「No.8」を

ダウンジャケットの洗濯表示には、多くの場合「中性洗剤使用」と書かれています。
デリケートな素材なので、中性のおしゃれ着洗剤でやさしく洗うのが基本です。
Rinenna No.8は、ウール・カシミヤ・シルクなどデリケートな衣類をやさしく洗える中性のおしゃれ着洗剤。柔軟成分配合で、ダウンのふんわり感を守りながら洗い上げます。香料・蛍光剤は無配合です。
ダウンの洗い方<準備>
留め具を留める:ファスナーやフックなどの留め具は、こすれて衣服を傷めないよう必ず留めます。
フードを外す:フードは外して別で洗いましょう。
形を整える:型崩れを防ぐために形を整えておきます。
ダウンの洗い方<洗い〜すすぎ>
優しく押し洗い

ダウンの中の羽毛は水につけても浮いてしまうので、洗濯機では洗えません。洗濯槽やお風呂、きれいにしたタンクにぬるま湯を張り、No.8を溶かします。そこにダウンを何度も沈めて浸し、優しく押し洗いをしていきます。羽毛はなかなか水を吸わないので、手で抑えて洗剤液を吸わせながら、押し洗いを繰り返しましょう。
※洗剤に触れる際は、ゴム手袋の着用を推奨します。
襟や袖の部分洗い|油性の汚れには#ZERO

特に襟の頬が当たる部分は、ファンデーションなどの油性の汚れがつきがち。こうした油性の汚れには、油性に強い中性のシミ抜き剤#ZEROが効果的です。汚れ部分に直接塗布し、歯ブラシでやさしくなじませてから、押し洗いに進みます。
#ZEROは超濃縮設計で脱脂力が強いため、必ずゴム手袋を着用してください。また、汚れた部分にピンポイントで使い、ダウン全体にたっぷり塗るのは避けてください。中性ですが「やさしく洗う洗剤」ではなく、油性の汚れにフォーカスした洗剤です。塗りすぎると風合いを損なうことがあります。
すすぎ洗い
すすぎも優しく押し洗いをし、水を入れ替えて2回ほどすすぎます。しっかり何度も押しながら、汚れを出していくことが大事です。お風呂場ならシャワーですすいでも◎。押し洗い・すすぎは手早く済ませ、ダウンのふんわり感をキープしましょう。
ダウンに柔軟剤を使ってもいい?
ダウンのお洗濯で、柔軟剤を使うことができます。柔軟剤を使うとふわふわな仕上がりになり、静電気を予防する効果もあります。柔軟剤は、すすぎの最後の水に混ぜて溶かします。ダウンを柔軟剤入りの水にしっかり浸した後、脱水します(柔軟剤はすすぎの必要がありません)。No.8はすすぎ1回でOKですが、すすぎを増やしたときは柔軟剤をプラスすると、より柔らかく仕上がります。
冬の静電気予防には、柔軟剤「No.9」を

冬のダウンは、乾燥した空気の中で着脱するたびに静電気が起きがち。パチパチと不快なだけでなく、ホコリを寄せつけて汚れの付着にもつながります。仕上げに柔軟剤を使うと、静電気を抑え、着心地もなめらかになります。
Rinenna No.9は無香料の柔軟仕上げ剤。香りで主張せず、繊維をなめらかに整えて静電気を防ぎます。すすぎの最後の水に混ぜて溶かし、ダウンを浸してから脱水するだけ。香りの強い柔軟剤が苦手な方にもおすすめです。
ダウンの干し方
脱水はバスタオルで水分を取る

お湯を抜いたら、軽く押しながら水気を絞っていきます。下に下にとダウンが含んでいる水滴を落としていきます。脱水は大きなバスタオルを2枚重ね、その上にダウンを置き、バスタオルごと端からくるくる巻いて優しく水分を吸い取りましょう。
風通しのいい日陰干しで

羽毛に空気を入れるように形を整えてから干します。ハンガーに掛けてファスナーを外し、羽毛が偏ったり固まっている箇所は丁寧にほぐします。羽毛が湿ったままだとニオイの元になるので、晴れた日の風通しのいい日陰で干すのがおすすめ。ファスナーを閉じてハンガーに掛け、下からサーキュレーターで風を入れるのも効果的です。
乾いたら防水スプレーで汚れ防止

乾いたら防水スプレーをして、汚れ防止対策をしておきましょう。
どうしてもニオイ・汚れをリセットしたいとき
「中性洗剤で洗っても、汗のニオイや蓄積した汚れが落ちきらない」── そんなときは、つけ置き洗剤Rinenna #1でのリセット洗いも選択肢になります。#1はタンパク質汚れに特化したアルカリ性洗剤で、皮脂や汗のニオイをしっかり落とします。
ただし、#1はアルカリ性の粉末洗剤です。ダウン(羽毛)製品はアルカリ性に弱く、羽毛のタンパク質(ケラチン)が傷み、保温性やボリュームが低下するおそれがあります。洗濯表示に「中性洗剤使用」と指定されているダウンに使う場合は、洗濯表示に反する洗い方になります。それでも汚れやニオイがひどく、どうしても解消したい場合はお使いいただくこともできますが、あくまで自己判断・自己責任でのご使用となります。大切なダウンや高価なダウンは、無理をせずクリーニング店にご相談ください。
動画でも解説しています
ダウンの洗い方を動画でもご紹介しています。ご自分の気になるテーマに近いものを選んでご覧ください。使っているお洗濯道具もチェックできるのでおすすめです。
汚れがごっそり落ちる!ダウンの基本の洗い方
ダウンの襟袖汚れを落とす洗い方
ふわふわに仕上げるコツ・その他のケース
コインランドリーでダウンは洗える?
コインランドリーでもダウンは洗えますが、洗剤・洗い・脱水時間などを細かく選べないため、高価なものやお気に入りのものは、クリーニング店で相談するほうが安心です。
乾燥機でふんわり仕上げる
コインランドリーの乾燥機を利用すると、干すだけのときよりふんわり仕上がります。乾燥機にかける前に、必ずファスナーを留めておいてください。ご自宅の乾燥機でもできますが、コインランドリーの大きめの乾燥機の方がさらにふんわりします。乾燥時間は機種やダウンの大きさによって異なるので、様子を見ながらお試しください。
自宅の洗濯機で洗いたい場合
洗濯表示で洗濯機可の表示があれば、ドライ or おしゃれ着洗いコース(水流が一番弱いコース)で洗えます。汚れがひどい箇所は手洗い同様、部分洗いを。特に襟・袖口・ポケットまわりは汚れがつきやすいので部分洗いが有効です。形を整えて洗濯ネットへ入れますが、ダウンは空気を含んで水に浮いてしまうので、バスタオルも一緒にネットに入れると水に沈みます。
ダウンは何回着たらクリーニングする?
ダウンは着用頻度に対して洗濯・クリーニングの頻度が少ないため、皮脂・メイク汚れ・食べこぼし・チリなど、様々な汚れが蓄積しやすくなります。シーズンの終わりにはクリーニングに出すのもおすすめです。クリーニングから戻ってきたダウンは、ビニール袋から出し、日の当たらない通気性の良い場所で保管しましょう。寒いシーズンに大活躍するダウン。お気に入りを長く着るために、定期的に水洗いとクリーニングを使い分けてケアしましょう。
まとめ
- ダウンの自宅洗いは、まず洗濯表示と生地を確認(手洗い不可・ウール・レザーはクリーニングへ)
- 普段洗いは中性のおしゃれ着洗剤No.8でやさしく押し洗い
- 襟袖のファンデなど油性の汚れには#ZEROをピンポイントで(超濃縮・脱脂力強・ゴム手袋必須)
- どうしてもリセットしたいときは#1も。ただし羽毛はアルカリに弱く、中性洗剤指定への使用は自己責任
- 冬の静電気予防には、無香料の柔軟剤No.9を仕上げに
- 日陰干しでよく乾かし、シーズン終わりはクリーニングへ









