布おむつってめちゃくちゃおもしろい!—10年かけて、やっと言葉にできた話—

布おむつってめちゃくちゃおもしろい!—10年かけて、やっと言葉にできた話—

こんにちは。Rinenna代表の平島利恵です。

つい先日、古株のスタッフからこう聞かれたんです。

「今の時代、紙おむつが主流なのに、どうしてわざわざ布おむつを続けるんですか?」

その質問を聞いたとき、はっとしました。一番大事なことを、誰にもちゃんと伝えられていなかったなと思いました。

彼女が言うには、布おむつに利点があることは分かる、と。おむつはずれが早くなる。経済的。ゴミが出なくてエコ。災害時の備えにもなる。

でも、ただでさえ毎日のお世話が大変なのに、布おむつなんか使ってられない──。

なんで布おむつをすすめたいの?と。

その言葉を聞いて、思ったんです。

そうじゃないねんなぁ…。

メリットやエコや節約の話ではなくて、布おむつの本当のおもしろさは、まったく別のところにある。10年間、それをうまく言葉にできていなかったことに気づきました。

だから彼女に、こう言いました。

「布おむつって、めちゃくちゃおもしろいねん」

何がおもしろいのか、自分の体験と一緒に一気に思いのたけを話しました。すると、

「えーー! それ、もっと早く知りたかったです…。来世はやってみたい!」

って(笑)。古株のスタッフなのに、たぶんはじめて「布おむつやってみたい」と聞いた気がします。

この記事では、あのとき彼女に話したことを、そのまま書いてみます。

布おむつ育児

布おむつって意識が高い?

「育児に布おむつを取り入れる」って、なんだかすごく意識の高いお母さんのイメージがありませんか?

私も実際、自分が布おむつを使わざるを得ない状況になるまでそう思っていました。わざわざ大変な思いをして、時間も手間もかけてお世話するなんて、普通あり得ない、と。

ですが、実際に使ってみたら、さほど大変ではなかったんです。なぜかというと、

育児はベースがそもそも大変だから。

布おむつを使っていなくたって、もうとっくに育児は大変ですよね。

思った時間に寝てくれないし。離乳食は思うように食べてくれないし。うんちが漏れたら、背中までぐしょぐしょ(しかも出先で)。あちこちに落書きをする。おっぱいから離れてくれない…。24時間ずーっと大変ですよね。

だから、実は布おむつを使うことって、

140mlのペットボトルか150mlのペットボトルかくらいの違いなんです。

中身は一緒。ほんの少し容量増えたかな? くらい。うんち漏れのお洋服を洗濯した経験があるなら、布おむつの洗濯もあまり変わらない。

いやいや‥その10ml(=洗濯)が大変やねん!

その通りです。うんち・吐き戻し、赤ちゃんの汚れに向き合ってきたからこそ、その大変さを感じますよね…。

(だから、そんな汚れをつけ置きだけで落とせる専用洗剤も開発しました。その話はまた別の機会に。)

洗濯の大変さが解決したとして、ほかに何が変わるのか。ちょっと不思議な話をさせてください。

「そろそろやな」が分かるようになる

お母さんって、そもそも四六時中赤ちゃんのことがずっと気になっていますよね。

夜寝ていても、泣き出す前の息を吸うかすかな音で目が覚めたり。お腹がすく頃に乳腺が張ってきたり。一種のテレパシーみたいなもの、ありますよね。

布おむつを使っていると、あれがもうひとつ増えるんです。

どこにいても、うんちのタイミングが分かるようになる。

自分はリビングにいて、赤ちゃんは別の部屋にいる。それでも「あ、今うんちしたな」と、なんとなく分かる。

根拠は言葉にしにくいんです。少し前の泣き方、時間帯、その日の体調…そういうものの積み重ねで、排泄に対するアンテナが自然と立つようになるんです。

赤ちゃんを見る目の解像度が変わる

何故そうなるのか。ずっと不思議だったんですが、布おむつやおむつなし育児をやっていた知人と話していて、気づいたことがあります。

布おむつを使っていると、やっぱり心のどこかで「洗濯したくないな〜」って気持ちがあるんですよね。だから潜在的に「おむつを汚されたくない」と思ってる。

すると、知らず知らずのうちにデータを取り始めるんです。

離乳食を食べて、このくらいの時間でいつも出るな。あれを食べると(飲むと)うんちがゆるくなるな。あの顔をしたら、だいたい10分後に出るな。

赤ちゃんを見る目の解像度が、どんどん変わっていく。

紙おむつのときには気にしなくてよかったことを、気にせざるを得ないから、見える守備範囲が変わってくるんです。

そろそろだなと思って、もしおむつが汚れていなかったら、おまるやトイレにしばらく抱えてあげていると、おしっこやうんちをしてくれますよ。

(布おむつが汚れなかった時の喜びは格別です!)

これまで「赤ちゃんと濃密なコミュニケーションがとれる」とか、曖昧な言葉でしか伝えてこなかったのですが、私が本当に伝えたかったことって、これだったんです。

「分かる」が増えると、自分がラクになる

赤ちゃんとのコミュニケーション

赤ちゃんって、話せないじゃないですよね。

泣いてるとき、「おっぱい?おむつ?眠い?暑い?どこか具合が悪い??」って、なりませんか?私はそうでした。

お母さんって、赤ちゃんのこと、子どものこと、「もっと知りたい」「ちゃんと分かってあげたい」って、そんな想いがベースにありますよね。

どれだけ思っていても分からないことが多すぎるから、たまにしんどくなったり、辛くなったり。なぜか自分を責めてしまったり。

布おむつで自然と観察の目が鍛えられたら、分かることがほんの少し多くなる。ほんの少し分かるようになると、お世話する人がその分だけ楽になる。自分を責めることが少なくなる。

子育て期間中の「分かる」がほんの少し増えることは、めちゃくちゃ大きな違いだと思います。

全部じゃなくていい。ゆるく始めてみませんか?

私は布おむつを作って売っている側の人間です。だからこそ正直に言いますが、この記事で伝えたかったのは「布おむつの方がいいよ」って話ではありません。

赤ちゃんのために、という気持ちで布おむつを始めるのはもちろん大歓迎です。でも、身体が痛い、睡眠不足で辛い…とか、無理をしながら、自分を犠牲にしてまでやるものでもないと思っています。

私は、布おむつを取り入れることで気持ちが楽になったり、育児のおもしろさに気づきました。

全部を布おむつにする必要はありません。家にいるときだけ。昼間だけ。気が向いたときだけ。うまくいかない日は紙おむつに戻していい。そのくらいのゆるさで十分です。

時間や心に余裕があるとき、何か赤ちゃんと新しいことを始めたいなって思ったとき。そんなときに、布おむつのことを思い出してもらえたら嬉しいです。

布おむつ、気軽に試してみませんか?

子育て応援定期便

動画でも語っています

なぜ布おむつを作ったのか、動画でもお話ししています。育児の合間にぜひご覧ください。

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平島利恵
SUPERVISOR

平島 利恵

洗濯研究家 / 株式会社Heulie代表 / クリーニング師

東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げる。2013〜2015年NY在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国し、洗濯洗剤と布ナプキンブランド"Rinenna"を展開。現在、洗濯研究家として「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。Yahoo!ニュースエキスパートをはじめ、TV・雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。

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