洗濯研究家・クリーニング師の平島利恵です。四児の母として日々の洗濯に向き合いながら、家庭で実践しやすい洗濯のコツをお伝えしています。
「思ったより落ちなかった」「色が落ちてしまった」——カスタマーサポートには、そうしたご相談も届きます。
くわしくうかがっていくと、原因はほとんど3つに集まります。洗剤が濃いまま衣類に触れた・お湯と衣類の量が合っていなかった・その衣類には使えなかった。
裏を返せば、この3つさえ避ければ失敗しません。この記事では、実際に届いた8つのご相談をもとに、失敗しないためのポイントを原因ごとにご紹介します。洗う前に目を通していただけたらうれしいです。
原因① 洗剤が濃いまま、衣類に触れてしまった
いちばん多いのがこのパターンです。洗剤が濃いまま一か所に触れ続けると、その部分だけ色が抜けてしまいます。
1. 洗剤の粉を、衣類に直接ふりかけた
起きたこと
粉がかかった部分だけ、まだらに色が抜けてしまった。洗剤が濃いまま、長時間その部分に触れ続けたためです。
防ぐには
お湯に洗剤を入れてよく溶かし、それから衣類を入れてください。汚れが気になるところに直接かけたくなりますが、Rinennaはつけ置きの液全体で汚れをゆるめる洗剤です。粉のままかけなくても、しっかり働きます。
2. 洗剤が溶けきらないうちに、衣類を入れた
起きたこと
バケツの底に触れていた部分が、色落ちした。底に溶け残っていた洗剤に、衣類が直接触れていたためです。
防ぐには
底に粉が残っていないか、かき混ぜて確認してから衣類を入れてください。
Rinennaが少し溶けにくいのには理由があります。配合している酸素系漂白剤は湿気に弱いため、お手元に届くまで洗浄力を守るコーティング加工をしています。そのぶん、溶けるのに時間がかかります。40℃前後のお湯で、よくかき混ぜてからお使いください。
原因② お湯と衣類の量が、合っていなかった
「落ちない」というご相談で多いのが、こちらです。洗剤の量は衣類の枚数ではなく、お湯の量で決まります。
3. トライアル1袋で、洋服を3枚つけ置きした
起きたこと
襟袖の黒ずみ汚れが落ちなかった。トライアル1袋(20g)はお湯2L・つけ置き1回分で、衣類3枚に対してお湯と洗剤が足りていませんでした。
防ぐには
まず衣類全体がゆったり浸かる量のお湯を用意して、その量に合わせて洗剤を量ってください(お湯1Lに洗剤10g)。
このお客様は、洗剤の量を増やして試されたところ「汚れがよく落ちた」とご連絡をくださいました。落ちないときは、時間を延ばすより量を見直していただくほうが変わります。
4. バケツいっぱいに、衣類を入れた
起きたこと
汚れが落ちきらず、一部だけ色が薄くなった。シワシワにもなった。液が全体に行き渡らず、洗剤が濃く触れた部分だけムラになったためです。
防ぐには
衣類が液から出ていたり、押し込まれている状態は避けてください。目安は次のとおりです。
| 洗うもの(1枚あたり) | お湯 | 洗剤 |
|---|---|---|
| 子どものシャツ・布おむつ | 1〜2L | 10〜20g |
| 大人のTシャツ・薄手ブラウス | 2L | 20g |
| Yシャツ・バスタオル | 3〜4L | 30〜40g |
※付属スプーン1杯=20g(お湯2L分)です。
原因③ その衣類には、使えなかった
Rinenna#1・#2でつけ置きできないのは、次の3つの表示がある衣類です。洗濯表示は、衣類の内側のタグに書かれています。
おけのマークに「×」。Rinennaに限らず、家庭ではどの洗剤でも洗えません。クリーニング店へ。
三角のマークに「×」。#1・#2は使えません。中性の#ZERO・No.8をお使いください。
記号ではなく文字で、おけの下やタグの端に書かれています。#1・#2は使えません。中性の#ZERO・No.8をお使いください。
5.「漂白禁止」の表示がある衣類だった
起きたこと
プリントや色に、変化が出てしまった。Rinenna#1・#2は酸素系漂白剤が配合された洗剤のため、「漂白禁止」の衣類には使用できません。
防ぐには
洗濯の前に、三角のマークに×がついていないかご確認ください。この表示があるときは、中性の「RINENNA Pro #ZERO」(染み抜き)または「Rinenna No.8」(おしゃれ着洗剤)をお使いください。
6. 以前に、漂白剤で洗っていた衣類だった
起きたこと
思いがけず、まだらに色が落ちてしまった。漂白剤を使った衣類は繊維が傷んでいることがあり、汚れをはがす際に傷んだ繊維ごとはがしてしまうためです。
防ぐには
繰り返し漂白剤を使っていた衣類は、目に見えない形で繊維が傷んでいる場合があります。つけ置きを控えるほうが安心です。
7. 洗濯表示が「30」の衣類だった
起きたこと
大切にされていたブランドの服が、色落ちしてしまった。発色を重視した衣類は色の定着が弱いことがあり、この衣類はおけマークが「30」で、漂白剤の使用もNGでした。
防ぐには
おけの中の数字は、使える水温の上限です。Rinennaのつけ置きは40℃なので、「30」の衣類はお湯を使ったつけ置きができません(おけの下に線があってもなくても、見るのは数字だけです)。つけ置きをしたい場合は、水でおこなってください。洗浄力は、お湯よりもゆるやかになります。
8. 金属ボタン・ファスナーがついていた
起きたこと
金属部分が、変色してしまった。金属は、洗剤の成分と反応して変色することがあります。
防ぐには
金属部分がある衣類は、つけ置きを避けるか、金属が液に浸からないようにしてください。
洗濯表示に出てこないもので、ほかにも気をつけたいものがあります。シルク/ウール・カシミヤ/レーヨン・キュプラ/革・スエード/シルバー・金銀プリント/ラメ・箔/スパンコール/ラバープリント/刺繍・ワッペン。縮み・風合いの変化・はがれ・変色の恐れがあるため、使用をお控えください。
正しい手順は、この3ステップだけです
40℃のお湯1Lに、洗剤10g。粉が残っていないか、かき混ぜて確認します。
衣類全体がゆったり浸かるように入れて、30分〜2時間。押し込まないでください。
そのまま洗濯機へ(すすぎは2回以上)。つけ置きで浮かせた汚れは、洗濯機の力で落とします。
落ち具合は、つけ置き直後ではなく洗濯したあとの状態でご判断ください。それでも落ちないときは、つけ置きの時間を延ばすのではなく、「つけ置き→洗濯機」をもう一度おこなってください。
洗う前の、5つのチェック
- 洗濯表示を見た(水洗い不可/漂白禁止/中性洗剤使用がないか)
- おけの中の数字は40以上か(30なら、お湯のつけ置きはしない)
- 衣類全体が浸かる量のお湯を用意した
- 洗剤をよく溶かしてから、衣類を入れた
- 金属パーツ・デリケートな素材はないか
万一、色落ちに気づいたときは
すぐに衣類を引き上げて、すすいでください。早く気づいてすすげば、目立たない程度で収まることが多くあります。このとき、洗剤成分をしっかりすすぎ切ってください。長時間つけたままだったり、すすぎが不十分だと、まだらな色落ちにつながります。
さいごに
8つ並べましたが、やっていただくことは3つだけです。洗濯表示を確認する。よく溶かす。衣類の量に合わせてお湯を用意する。
これだけで、Rinennaは持っている洗浄力をきちんと発揮します。他では落ちなかった汚れが落ちて、衣類も長く着ていただけます。
判断に迷ったときは、いつでもご相談ください。洗濯表示のお写真を添えてお問い合わせいただけますと、より正確にご案内できます。









