4児の母で洗濯研究家の平島 利恵です。みなさんは洗濯機を、どのくらいの頻度で掃除していますか?洗濯槽の掃除は、「洗濯物に黒いカス(黒カビ)がついたら」という方もいらっしゃるかもしれません。でも、それでは遅すぎるんです…!「黒カビが衣類につく」ということは、洗濯槽裏に黒カビが大繁殖している証拠。洗濯をしたのに洋服が臭うという方も、洗濯槽裏の黒カビが影響している可能性があります。では、なぜ洗濯槽には黒カビが繁殖しやすいのでしょうか。今回は、洗濯槽に付着する汚れとその落とし方、洗濯槽の黒カビを予防する普段の使い方・お手入れ方法について詳しく解説をします。
洗濯機の汚れとは?
毎日洗剤を使って洋服を洗濯する洗濯機は、一見綺麗なように見えますよね?
でも実は、洗濯機は見えない部分に汚れが蓄積しやすく、その汚れをエサにし、黒カビが繁殖しやすい環境です。
洗濯機につく汚れは、どのようなものがあるのでしょうか。
石けんカス
石けんカスとは、水道水に含まれるミネラル分(カルシウム・マグネシウムなど)と、皮脂などの油汚れ・石けんに含まれる脂肪酸が結合したものです。
油・脂肪酸が水中のミネラルと結合して発生するため、石けん成分が配合されていない洗剤をお使いでも、皮脂と水があれば発生するのが石けんカスです。
石けんカスは、油分を多く含む汚れなので水は溶けません。また、水より比重が軽いため、水面にプカプカと浮きます。身体を洗ったタオルをすすいだ際に、浮く白いものを「アカ」だと思っている方も多いと思いますが、実はあれが石けんカスなのです。
石けん洗剤をお使いの方は、石けんカスに要注意石けんカスは、油・脂肪酸が水中のミネラルと結合して発生しますが、石鹸洗剤の原料は、天然油脂もしくは脂肪酸のため、合成洗剤と比べて石けんカスが発生しやすい特徴があります。 洗濯槽裏に残った石けんカスは、黒カビのエサとなり、繁殖を招くため、石けん洗剤をお使いの場合は、1~2週間に1度の高頻度で洗濯槽の掃除を心がけると安心です。 |
ホコリ
洗濯機は外側にも内側にも埃が蓄積します。
脱衣所に洗濯機がある場合、衣類の着脱により空気中に舞うホコリが洗濯機の外側、洗濯機の壁との隙間、防水パンなどに蓄積します。
洗濯機の内側には、洗濯の際に出た糸くず(ホコリ)が蓄積します。糸くずフィルターで洗濯中のホコリをキャッチしますが、掃除を怠るとホコリが洋服に再付着してしまいます。
糸くずフィルターに溜まったゴミは濡れた状態です。そのまま放置すると、洗濯槽内の黒カビの温床にもなります。
水アカ
ミネラルウォーターと同じように、水道水にもミネラル分(ケイ素、カルシウムなど)が含まれています。
洗濯槽に残った水滴は蒸発しますが、ミネラル分はその場に残り、白っぽくこびりついてしまいます。
皮脂汚れ
洗濯の際、洋服についた皮脂汚れは洗剤の力で洗濯槽の水の中に溶け出します。
すすぎ不足で汚れが残った状態で脱水を行うと、洗濯槽裏にすすぎ残した皮脂汚れが付着してしまいます。
洗剤・柔軟剤残り
洗剤や柔軟剤を規定量以上入れると、余剰成分が洗濯槽裏に付着し、蓄積します。
特に柔軟剤は、すすぎの一番最後の水に混ぜて投入され、そのまま脱水するため、計量せずに適当に入れると、余分な柔軟剤成分がそのまま洗濯槽裏に残ってしまいます。
カビ
上記の、石けんカス、ホコリ、洗剤・柔軟剤残り、皮脂などをエサに洗濯槽裏には黒カビが繁殖します。
湿度が高く、エサとなる汚れが蓄積しがちな洗濯機は黒カビにとって絶好の環境です。洗濯槽裏だけでなく、自動投入口や洗剤ケースの裏、糸くずフィルターなどあらゆる場所に黒カビが発生します。
意外かもしれませんが、田舎の綺麗な水(浄水器をつけなくてもおいしい水が飲める地域)の方が、洗濯槽のカビが繁殖しやすいといわれています。
塩素処理をそれほどしなくてもよい綺麗な水だからこそ、逆に洗濯槽にカビが繁殖しやすくなるのです。
洗濯機を掃除しないと汚れが衣類につく可能性も
掃除をしていない洗濯槽裏は、黒カビだらけです。
汚れた洗濯槽で洋服を洗濯をしていたら…当然洗濯物に雑菌・黒カビが付着します。
- 出したばかりの洗濯物から嫌なニオイがする
- 洗濯物に黒いカスがつく
というお悩みも、実は洗濯槽裏の黒カビが原因なんです。
洗濯もに黒いワカメ(黒カビ)が付着するようになってから洗濯槽クリーナーを使う方もいますが、黒カビがはがれてくる=洗濯槽裏は黒カビだらけということなんです。
Rinenna洗剤を使う前には必ず洗濯槽掃除をRinennaの洗剤は非常に洗浄力の高い洗剤です。 洗濯槽を定期的に掃除していない方は、必ずRinenna洗剤をお使いいただく前に洗濯槽掃除を行ってください。その後もこまめに洗濯槽のお手入れをしましょう! |
Rinenna#3 TUB CLEANER |
洗濯槽のカビを防ぐ、洗濯機掃除のやり方を徹底解説!
洗濯槽汚れの掃除方法
洗濯槽裏の汚れは、洗濯槽クリーナーで落とします。
その際、小物や防水パンなど、洗濯機回りも一緒に掃除しましょう!
用意するもの
- Rinenna#3 TUB CLEANER(洗濯槽クリーナー )
- ゴム手袋
- ブラシ
- 雑巾・タオル(汚れてもいいもの)
手順
洗濯槽を洗う
- 洗濯機の高水位まで40度のお湯を張り、Rinenna#3 TUB CLEANER(洗濯槽クリーナー )を全量入れます。※漕洗浄コースの使用も可能です
- 3~4分運転し、クリーナーを溶かした後、2~3時間放置します。
- 運転を再開します。
※水を使う場合は、10時間ほど放置してください。
※Rinenna#3 TUB CLEANER以外の洗濯槽クリーナーをお使いの場合は、取扱説明書に従ってご使用ください。
お湯取りホースを使って簡単に温水洗浄Rinennaの洗濯槽クリーナーは、40℃程のお湯を使うことで、面倒な洗濯槽掃除を2~3時間に時短することができます。 お湯を張る際は、風呂水のお湯取りホースを使うと、簡単に温水で掃除ができます。お風呂の残り湯には細菌・汚れが含まれるため使用せず、綺麗なお湯をバケツ等に溜め、くみ取りましょう。 |
細かい部品を外して洗う
洗剤投入口、自動投入タンク、糸くずフィルター、排水フィルターなどの小物を外し、よく洗います。
ホコリが詰まっている時は、ぬるま湯につけ、歯ブラシなどでこすり取りましょう。
※糸くずフィルターは洗濯のたびにゴミを取り除きましょう。湿ったゴミが残ったままになっていると、黒カビが繁殖します。
洗濯パンを掃除する
洗濯パン(防水パン)とは、洗濯機下にあるプラスチック製の受け皿です。
戸建て住宅の場合は設置されていないケースもあります。
洗濯機下の部分は洗濯機を動かさなくては掃除出来ないため、周辺に見えている埃を塗らした雑巾で拭き、洗濯槽下に雑巾が入るようであれば掃除しましょう。
この時、洗濯機は余り動かさないように注意します。
洗濯機を動かすと、吸水・排水ホースが緩んだり外れることがあり、家の中が水浸しになってしまうリスクがあります。
壁との隙間
普段目に見えない、壁との洗濯機の隙間に溜まった埃も掃除します。
洗濯機全体をタオルでふき取る
最後に、洗濯機に蓄積した埃や、洗濯槽の蓋やパッキンの裏、ドラム式のドアの水滴など、細かいところまで拭き上げます。
【閲覧注意】洗濯槽クリーナーで掃除した結果大変なことに…
実際にリネンナの洗濯槽クリーナーを使って、洗濯槽の掃除をしてみました。結果は大変なことに…!
もし半年以上洗濯槽掃除をしていない場合、お使いの洗濯槽は同じくらい黒カビだらけかもしれません。
洗濯機の掃除を楽に!洗濯槽のカビを防ぐには?NGな3つの行動
よくある間違い①フタを閉める
洗濯槽裏の黒カビを予防するためには、洗濯槽内の湿度を下げることが大切です。
そのため、洗濯槽の蓋は基本的には開けておきましょう。特に洗濯後はしばらく開け、換気します。
よくある間違い②洗濯機はに洗濯物をためていく
洗濯槽は洗濯カゴではありません!
洗濯物を洗濯槽に溜めると、洗濯槽内の湿度が高くなり、衣類に残った汚れ・湿度をエサに黒カビ繁殖する原因となります。
風通しの悪い中に長時間放置することで、洗濯物の雑菌も増え、生乾きの嫌なニオイの原因にもなります。
よくある間違い③糸くずフィルターや取り外しができる洗剤コーナーも放置しがち
糸くずフィルターは、洗濯のたびに必ず外してゴミを取り除きましょう。
濡れた状態の糸くずが残ったままでは、洗濯槽の湿度を下げることができず、黒カビ繁殖の温床となってしまいます。
洗剤ケース・自動投入タンクは2~3ヶ月に1度掃除しましょう。
タンクを外した後は、タンクだけでなくタンク裏の汚れも忘れずに掃除しましょう。
特に柔軟剤投入口は長期間掃除を怠ると、詰まってしまうことがあります。
その場合は、ぬるま湯を使って、固まった柔軟剤を溶かしましょう。
洗濯機・洗濯槽どのくらいの頻度で掃除が必要?
洗濯槽は、1ヶ月に1度、クリーナーを使って掃除しましょう。
石けん洗剤をお使いの場合は、石けんカスが発生しやすく、それをエサに黒カビが繁殖しやすくなるため、1~2週間に1度の高頻度でお手入れがおすすめです。
清潔に洗濯するためには、洗濯槽が清潔であることが不可欠です。
洗濯槽がこんなにカビだらけだと目に見えていたら…この中に下着やお気に入りの服を入れて洗濯できますか?
洗濯機・洗濯槽をキレイに使い続けるためのコツ5選
洗濯機の掃除は月に1回が理想
洗濯槽裏は、湿度が高く、皮脂や洗剤残りなどをエサに、黒カビが繫殖するには絶好の環境です。
「洗濯槽は黒カビが生えやすい場所」という意識で、月に一度は洗濯槽掃除をしましょう。
クリーナーを買ってボタンを押すだけなので、実はとても簡単です。
毎月忘れてしまうという方は、定期購入を活用し、「届いたら使う」という流れにすると、忘れずに掃除ができます。
洗濯機のフタは基本的に閉めない
洗濯後は、洗濯槽を換気するため、洗濯機のフタを開けたままにしましょう。
汚れた衣類を洗濯機内に放置しない
洗濯物を洗濯槽に溜めるのは絶対にやめましょう。
脱いだ洗濯物は、風通しの良い洗濯カゴで保管し、洗濯の直前に洗濯槽に入れます。濡れているものは乾かしながら保管しましょう。
洗剤や柔軟剤は適量を入れる
柔軟剤や洗剤の入れすぎは、洗濯槽の汚れの原因になります。
必ず規定量を計量するか、自動投入を活用しましょう。
入れた洗剤・柔軟剤をしっかりすすぐことも大切です。
特に柔軟剤を使用する際は、すすぎ2回以上でよくすすぎましょう。
洗剤投入口や自動投入口に残った洗剤・柔軟剤は黒カビのエサとなるため、定期的な掃除も忘れずに行いましょう。
洗濯機の自動お掃除設定をONにする
洗濯機に自動槽洗浄機能がついている方は、ONにしましょう。
自動槽洗浄機能では、洗濯後に強水流で洗濯槽・外槽内部を洗浄するため、洗剤・柔軟剤・皮脂残りを洗い流し、黒カビの繁殖を予防できます。
風乾燥の機能がある場合は、週に一度ほど使用し、洗濯槽内を乾燥させ、湿気を取り除くとなおよいでしょう。
※「自動槽洗浄」は、購入時はオフになっていることが多いので、お使いの洗濯機を確認してみましょう!
まとめ
今回は、洗濯機の掃除方法を詳しく解説しました。
洗濯槽は、黒カビが繁殖しやすい環境です。
洗濯槽の黒カビを抑え、清潔に洗濯をするため、次の3つを意識しましょう。
①1ヶ月に1度の洗濯槽クリーナー
②洗濯槽の湿度を下げる
③洗剤・柔軟剤は規定量を計量
洗濯の目的は、衣類を清潔に洗い上げることです。
そのためには、洗濯槽が清潔であることが大切です。これから、梅雨・夏場は湿度が高く、黒カビが繁殖しやすいため、定期的な掃除を忘れずに行いましょう。