ファーを使った衣類や小物は、秋・冬のおしゃれには欠かせないアイテムですよね。
ファーはデリケートな素材なので、クリーニングでしかお手入れできないと思われがちですが、実は素材によってはご自宅で洗うことができます。
今回は、ご自宅で洗えるファーの見分け方と、風合いを損ねないお洗濯方法をご紹介します。
お気に入りのファーアイテムをホームクリーニングして、キレイに長く身につけましょう!
ファーの種類
リアルファー
ファーは、動物の毛皮を指します。
高品質な毛皮はファッションやアクセサリーの素材として使用され、その美しさや保温性から様々なアイテムに加工されてきました。
ところが近年は、動物福祉や環境への配慮から、毛皮の販売が禁止される国もあり、ハイブランドも毛皮の使用を中止する傾向にあります。
特長
- 弾力性と耐水性に優れている
- 保温性に優れている
- 柔らかな触感と美しい光沢
短所
- 個体により毛の長さ・色合いが異なる
- 摩擦に弱く、毛が抜けてくる
- 害虫・カビが繁殖しやすい
- 紫外線により、劣化・退色する
- ニオイを吸収しやすい
- 特殊なクリーニングが必要となり、コストと時間がかかる
フェイクファー(エコファー)
フェイクファーは、動物の毛皮に似せた合成素材を使用して作られた人工素材のファーです。最近は、フェイク(偽物)ではなくエコ(環境保護・動物保護)ファーとも呼ばれています。
フェイクファーは一般的に動物に優しい選択肢とされ、動物を傷つけることなくファーの質感を再現した素材です。
繊維やプラスチックなどの合成材料から作られ、リアルファーと比較してコストが低く、倫理的な観点からもファッションではフェイクファー(エコファー)使用するのが一般的になっています。
特長
- 価格が安い
- 耐久性がある
- 手入れが簡単
- 天然毛皮にはない色・柄を作れる
- 天然毛皮と見分けがつかない質のものが増えている
短所
- 熱・湿気に弱い
ファーはおうちで洗濯できる?
リアルファーの場合
リアルファーは、非常にデリケートな素材です。水洗いができないためご自宅では洗濯ができません。
お手入れは、必ずクリーニング店に相談します。
クリーニング店では、パウダークリーニングという特殊な方法でクリーニングします。一般的なクリーニング工場では手入れできず、専門工場に運ばれることが多いため、クリーニングには時間とコストがかかります。
フェイクファー(エコファー)の場合
フェイクファー(エコファー)は、ご自宅で洗濯ができます。中性洗剤(おしゃれ着洗剤)を使用し、手洗い・洗濯機のデリケートコースで洗います。
フェイクファー(エコファー)は洗濯により毛が擦り切れてしまうため、頻繁に洗濯が必要となる衣類の場合は、取り外しができるものを選ぶ方が、長く着ることができます。
革製品が使われていないか確認する
ホームクリーニングの前に、製品に革が使用されていないか、洗濯表示を必ず確認しましょう。
革が使われているものを水洗いすると縮んでしまうため、クリーニング店で相談します。
ファーベストの洗い方は?洗濯機で洗える?
この秋のトレンドであるファーベスト。
インナーを変えるだけで印象が変わり、着回しができる便利で可愛いアイテムですよね。
ファーベストは主に、フェイクファー(エコファー)が使われているため、ご自宅で洗うことができます。
リアルファーの洗い方
リアルファーは、水洗いができないためご自宅では洗濯ができません。
クリーニング店で相談しましょう。
フェイクファー(エコファー)の洗い方
洗濯前に、必ず洗濯表示を確認します。このマークがあるものは、水洗いが出来ないので、ご自宅では洗濯できません。
用意するもの
- 40℃以下のぬるま湯
- 中性洗剤
- 柔軟剤
- 洗濯ネット
- 衣類用ブラシ
洗濯機洗いの手順
- ファーベストを畳んで、洗濯ネットに入れる
- おしゃれ着用洗剤(中性洗剤)・柔軟剤を投入口に入れる
- デリケートコースで洗う(脱水は1分)
- 陰干し、乾いたらブラッシング
手洗いの手順
- 40℃以下のぬるま湯に、おしゃれ着洗剤(中性洗剤)を入れる
- ファーベストを浸し、上から優しく押し洗い
- 泡が出なくなるまで水を入れ替え、すすぐ
- 水を溜め、柔軟剤を少量入れる
- ファーベストを浸す
- すすがず畳み、洗濯ネットに入れる
- 洗濯機で1分脱水
- 陰干し、乾いたらブラッシング
動画で見る
※注意点
- ブラッシングを必ず行い、毛並みを整える
- 乾燥機・ドライヤーは使用しない(熱に弱く、変質したものは元に戻りません)
- 型崩れが心配なものは、クリーニング店で相談する
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ファーを洗った後のケアに |
フードについたファーはどう洗濯する?
襟元・フードなどの装飾としてフェイファーが使われている場合、皮脂や外気の汚れがつき、摩擦により毛束がゴワゴワしてしまうことがあります。
フードなどについたファーは、取り外しができるものは取り外し、洗濯表示を見て洗えるものであれば、上記の手順で洗いましょう。
頻繁に洗濯をすると風合いを損ねるため、シーズンの初めと終わりに洗う程度にとどめ、普段はのお手入れは着用後のブラッシングをしましょう。
丸洗いできないファーの洗い方
丸洗いできないものを綺麗にしたい場合はクリーニング店に相談します。
ファーはデリケートな素材なので、水洗いが出来ないものを洗ってしまうと、風合いを損ねる恐れがあります。ホームクリーニング前には、必ず洗濯表示を確認し、「水洗い不可」のものはクリーニング店へ相談しましょう。
日常のお手入れとしては、着用後にブラッシングをし、埃や汚れを落とすようにし、部分的な汚れが気になる場合は、濡らしたタオルで優しく拭きます。
ファーの洗濯頻度は?
洗えるフェイクファー(エコファー)であっても、洗濯を重ねることで傷み、風合いを損ねてしまいます。フェイクファー(エコファー)の洗濯は、シーズンの初めと終わりの2回ほどにとどめましょう。
洗濯後は、風通しの良い日陰で干し、よく乾かします。
乾かす際に、乾燥機やドライヤーなどを使用すると、ファーが熱により変質してしまうため、注意しましょう。
ファーの日常のお手入れ方法
フェイクファーは着用のたびに洗濯ができない分、日常のお手入れがかせません。着用後はブラッシング して、埃や汚れ・皮脂を落としましょう。
ファーがゴワゴワになってしまうと、ふわふわに戻らなくなってしまうこともあるため、長くキレイに着るためには、日常的なお手入れが大切です。
自宅でファーをお手入れするメリット
キレイに長く使い続けられる
扱いが難しいと思われがちなファーアイテムも、ご自宅で簡単にお手入れをすることができます。
ファーアイテムは頻繁に洗うと風合いを損ねてしまうので、ホームクリーニングはシーズンの初めと終わりにとどめ、着用後のお手入れを欠かさずに行いましょう。
正しくお手入れすることで、ファーアイテムのふわふわ感を保ちながら、長く着続けることができます。
タイパ・コスパがいい
ファーベストをクリーニングに出すと、1着1000円~1500円ほどのコストがかかります。フードなど一部にファーが使われているだけでも、通常のクリーニング代にプラス料金がかかるケースが一般的です。
さらに、クリーニング店まで運ぶ時間・手間、仕上がりまでの日数を考えると、ご自宅で洗えるというのはタイパ的にもコスパ的にもメリットがあります。
ただし、ファーはデリケートな素材なので、水洗い不可のものや、ひどい汚れ・ニオイを落としたい場合についてはクリーニング店に相談するほうが安心です。
SDGsに貢献・地球環境に優しい
フェイクファー(エコファー)を正しくお手入れし、長く着ることは、動物福祉や環境への影響だけでなく、サステイナブルファッションという観点でも意味があります。
近年、ファッション業界の大量生産・大量廃棄による資源の無駄遣いや環境問題も社会問題となっています。ご自宅で正しくお手入れをすることで、衣類の寿命を延ばし、ごみを減らすという点でも、ご自宅での正しいケアをおすすめします。
今回は、ファーのホームクリーニングについて解説しました。
ファーには、リアルファー(毛皮)とフェイクファー(エコファー)の2種類がありますが、近年ファッションで多く用いられるフェイクファー(エコファー)であれば、ご自宅で簡単にホームクリーニングできます。
ただし、洗濯を重ねるごとに風合いを損ねる恐れがあるため、ホームクリーニングはシーズンの初めと終わりの2回ほどにとどめ、着用後のブラッシングを欠かさず行いましょう。
今年の流行アイテムである、ファーベストも同様の方法でお手入れができます。ホームクリーニングで、ふわふわをキープしながら、お気に入りをキレイに・長く着ましょう。
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おしゃれ着にも安心の中性設計で、衣類に負担をかけず、汚れをしっかり落とすことができます。
普段の衣類のシミ抜きにも使えるため、大切な衣類のお守りとしてご自宅に常備しておくと安心です、
ふわふわをキープするためには、Rinenna No.9 FABRIC CONDITIONERを使った仕上げがおすすめです。
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ご自宅で簡単にホームクリーニングできる気持ち良さを、是非ご実感ください。